新潟国際アニメーション映画祭で『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』(2019)を観賞

2023年3月17日から22日まで開催される第1回新潟国際アニメーション映画祭のイベントで18日に片渕須直監督の『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』(2019年)が監督のトークイベント付き上映が有ったので行ってきました。『この世界の片隅に』(2016年)に約40分の映像が追加された作品で2016年版とは別物に仕上がっている作品です。ボクは2016年版を8回劇場に足を運んで観た作品でした。2019年版はコロナ禍真っ最中ということで、1度劇場で観ただけでした。(もちろん両方BDで購入済み)ちなみに、2019年版には応援チームとして参加しているので最後のスタッフロールの後に流れるクラファン、応援チームのエンドロールにボクの名前が流れてたりします
感想や意見はもう各所で語り尽くされているので特に書くことはしません。評価はかなり高い作品ではあるので予告編の動画を下記に埋め込んでおくのでが観て気になる方はぜひ見てほしいところです。ボクのおすすめは2016年版の方かな?こっちのほうがしっかりまとまっていると個人的に思っています。(意見に個人差はあります)2016年版を踏まえて2019年版を見ると作品の印象が変わる作品になるかな。2019年版で原作のこうの史代さんの漫画『この世界の片隅に』の90%ほどを映像化出来たそうです。
今回の映画祭での上映についてちょっと書こうと思います。
上映はNEXT21内にある新潟市民プラザでした。映画専用施設ではなく多目的ホール(?)各地にある文化会館みたいなところですね。映画祭ではあるんですけどコンペティション作品ですら一部映画館で上映したものはありましたが文化会館やミニシアターみたいなところでの上映ばかり。他の映画祭もそういうものなんですかね?
『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は大体100名くらい入っていたでしょうか?関係者&プレス席は100席以上準備してあるように見えましたが10~15人位だったかな?コンペティション部門でなくイベント上映だったからこんなもんなんでしょうか?
18:30スタートで168分の上映後に15分の休憩を挟み60分程度片渕須直監督のトークショーでした。映画の方は国際アニメーション映画祭ということで英語の字幕付きの上映でした。ボクはBD含め何度も観ているので英語字幕のほうが気になってそちらを目で追ってました。
トークショーの内容は詳しくは書きません(有料のイベント上映だしね。2500円でした。) 
掻い摘んで書くと監督の『マイマイ新子と千年の魔法』(2009年)に触れ『この世界の片隅に』から『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』追加部分へのこだわりと、片淵監督と新潟との関わりについてなどが語られました。


●作家山本弘さんの小説MM9シリーズのアニメ化の話が片淵監督でマイマイ新子の後にあって片淵監督は広いところを舞台にしたいということで新潟平野を舞台で考えていて実際にロケハンしていて田んぼのに怪獣を走らせ新潟市に向かわせるような事を考えているうちに3.11の東日本大震災があり(作品の内容的に)こりゃ出来ないわということになり話がなくなったそうです当時、平行で進んでいたのが『この世界の片隅に』だったそうです。
●『この世界の片隅に』の後に原作がすべて入る4時間版を作りたかった。4時間だとTVアニメで12話分。力尽きて『この世界のさらにいくつもの片隅に』になった。(原作の約90%くらい)
●2016年版の時も入念なロケハンや調査を行ったが、公開後新たな情報や資料が手に入り2019年版では直されている
●登場人物を身近に感じてもらいたくて当時のことをできる限り詳細に描きたかった
●登場人物の知多さんは原爆投下後救援で広島市に行って被爆して、原爆後遺症いわるゆる原爆ぶらぶら病になったが、疲れてゆっくりした動きの表現を描きたくてアニメの描く際の中割を極限まで入れてもまだ動きが早かったがなんとかしてゆっくりした動きにさせるのが大変だった。
●登場人物のテルちゃんの方言も九州の方の方言だが完全な九州ではなく瀬戸内っぽさもある。その地方を割り出し、そこの地域の人に台詞を読んでもらって、それをもとに声優さん(花澤香菜さん)に喋ってもらった
●すずさんは、生きているとしたら今年98歳。今も生きているというのはありだと思っている。それも100歳まで。(こうの史代さんとも話をしている。もっともこうの史代さんはもう亡くなっているものとしていたらしい)
●当時の出来事をまとめたファイルを作成していて当時の気温や気象情報なども忠実に再現している。初めツクシを描いてたシーンがあったが気温や気象情報を得られたことにより、まだ生えていないなと言うことになり消したシーンも有るとのこと


1時間にわたるトークショーでした。PC画面を画面に写して写真やら資料などを交えながら解説をしてくれました。上記の内容は一部です。もっといろんな内容を話されていました。ボクの忘備録的に気になったようなところを書き出してみました。記憶違いがあるかもしれないので間違っているかもしれませんので参考にはしないでください。
最後にはフォトセッションがありました。
Apple iPhone 8 Plus (6.6mm, f/2.8, 1/50 sec, ISO250)


会場がNEXT21だったので上映前に展望スペースに行ってみました。
新潟市のランドマーク的な建物で周りには高層ビルがないので見晴らしは凄く良いです。
夕日を見るにはちょっと遅すぎましたね。Apple iPhone 8 Plus (3.99mm, f/1.8, 1/4 sec, ISO100)
Apple iPhone 8 Plus (3.99mm, f/1.8, 1/4 sec, ISO100)
夜景の時間にはちょっと早いし。上映イベントが終わったのが22:40頃展望スペースは開いていない。そもそも23時には閉館するので早く退館してくださいとのことでイベントが終わったらさっさと帰りました。

 

 

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